ノロウィルスの基礎知識と対策、予防法

冬に差し掛かると、ノロウィルスによる食中毒のニュースが多く出てきます。

ここではノロウィルスに関する知識全般と、発症してしまった時の対処法や、予防法などをまとめます。

ノロウィルスとは

ノロウィルスとは、人の小腸粘膜で増殖するウィルスで、よく感染症胃腸炎を起こします。少量(10~100個)でも発症しますし、とても感染力の強いウィルスなので、よく集団で発症します。

しかも長期免疫が成立しないため何度もかかります。

ノロウィルスは、元々はSSRV(Small Round Structured Virus、小型血球ウィルス)と呼ばれていましたが、2002年の夏に国際ウィルス命名委員会によってノロウィルスと決定されました。

感染症胃腸炎を引き起こすものは、ノロウィルスの他にもロタウィルス、アデノウィルスなどがあります。

ノロウィルスの発生時期

ノロウィルスの発生時期としては、通年で発生しますが、特に冬場(11月頃~2月くらいまで)に多く発生します。

冬の前半にはノロウィルスによる胃腸炎が多く、後半から春にかけてはロタウィルスによる胃腸炎が多くなります。

ノロウィルスの感染経路

ノロウィルスの感染経路として多いのは、ウィルスの付着した食べ物を食べることによる感染です(経口感染)。

特に生の牡蠣(カキ)や二枚貝などから感染することが非常に多いです。

または、感染者の便や嘔吐物に直接触ることでノロウィルスが手に付着し、そのまま食べ物を掴んで食べたり、感染者が手を洗わずに食材を調理して、料理から感染することもあります(接触感染)。

人が触りやすいドアノブや手すりなどからもノロウィルスが手に付着することがあります。

次にあるケースとしては、感染者の飛び散った嘔吐物の飛沫(しぶき)を吸い込み感染することがあります(飛沫感染)。

また処理が不十分で、そのまま乾燥し塵になり空気中を漂い、それを吸い込み感染することもあります(塵埃感染)。

ノロウィルスは人から人へよくうつる

ノロウィルスが人から人へうつるケースは半分を占めていると言われています。

特に注意したいのが、一番の感染経路である「手」です。

そして感染者の嘔吐物などにも十分に注意する必要があるでしょう。

ノロウィルスの潜伏期間

一般的には24時間~48時間と言われています。

つまり発症した時点の前日、前々日に食べたものにノロウィルスが付着していたと考えるのが妥当です。

ノロウィルスの症状

初期症状としては、胃痛や胸焼けのような症状が起こります。次第に吐き気や腹痛などが現れ、やがて嘔吐や下痢などに発展していきます。

初期症状で微熱、頭痛や寒気などが起こることもあります。

この場合は風邪のような症状によく似るため、勘違いするケースもあります。

だいたい1日~2日ほどで一番ひどい症状からは回復しますが、本調子に戻るまでは1週間程度かかると言われています。

病院でノロウィルスの検査をすべきか

症状が強い場合は受診する方が望ましいです。

具体的には嘔吐が半日以上続く、腹痛がひどい、血便が出る、高熱が続く、歩行が困難、体力がないなどです。

安静にしていられるのであれば、無理に行く必要はありません。病院でノロウィルスの有無を調べることはできますが、判断できたところで根本的な治療法は変わりません。

ノロウィルスの治療法

とにかく安静にして、ウィルスを体外に排泄し、症状が良くなるのを待つしかありません。

下痢や嘔吐などで脱水症状になりやすいため、水分補給を沢山しましょう。

また、よく感染するウィルスのため、他人との接触をなるべく避ける方が良いです。

ノロウィルスの薬について

残念ながら、ノロウィルスに直接効果のある薬はありません。

病院で出される薬としては、制吐剤や整腸剤といったものになります。

ノロウィルスに感染した時の食事について

まずこまめな水分補給は絶対です。

無理に食事をするよりも、絶食して胃腸を休める方が良いです。

逆に無理に摂ることで、胃腸の炎症を助長してしまい、症状を悪化させてしまうことがあります。

食事ができるようになれば、消化に良いものから摂っていくと良いでしょう。

例えばおかゆ、すりおろしたりんご、野菜を煮込んだスープ、豆腐などです。

特に良いのはヨーグルトです。ヨーグルトには乳酸菌が多く含まれており、これが善玉菌として働いてくれます。

逆に胃腸を刺激するようなものは摂ってはいけないです。脂肪分の多い油ものや、お菓子などです。柑橘系の飲み物やごぼうなどの食物繊維の豊富なものも下痢を悪化させてしまいます。

そして、ノロウィルスで下痢がひどいからと、下痢止めは使ってはいけません。

ウィルスを外に出す方が好ましく、菌を体内に留めておくのはあまり良いことではありません。

ノロウィルス発症後いつ学校や会社に出勤できるか

症状が改善してもウィルスは体内で生きており、しばらくは排泄され続けます。

よって感染のリスクがあるため、下痢の症状が収まってもしばらくは安静にしているのが一番理想です。

期間にすると1週間程度は自宅で安静にしているのが望ましいです。

ただ、どうしても出社しなければいけない状況の場合は、周りへの配慮を徹底する必要があります。

マスク着用は当然ですし、手洗いとうがいは徹底しましょう。自分がノロウィルスを持っているという自覚を持つことが大事です。

ノロウィルスの予防と対策

ノロウィルスの予防に一番重要なのは手洗いです。

特に外出から帰ってきた時、トイレの後、調理の前、食前、そして周りに感染者がいる場合は徹底的に洗いましょう。

次にトイレですが、流す際に菌が飛び散って付着する可能性があるため、蓋を閉めてから流すと良いでしょう。

マスクは飛沫感染を防ぐことができます。感染者が周りにいる場合は着用もありです。

ノロウィルスは熱に弱い

ノロウィルスは生牡蠣や二枚貝などに付着していることがあり、よく生のまま食べると食中毒を起こします。

特にノロウィルスが流行してきた時期は、さすがに生で食べるのは避けましょう。

ノロウィルスは熱に弱いため、しっかりと加熱ことで菌を殺すことができます。

具体的には、85度~90度のお湯で中心部までしっかりと火を通すのがポイントです。

ノロウィルスの消毒には次亜塩素酸ナトリウムが効果的

市販の消毒剤や漂白剤に含まれている「次亜塩素酸ナトリウム」はノロウィルスの消毒に効果があります。「次亜塩素水」とは別物なので注意が必要です。

濃度を0.02%くらいに希薄して、キッチンペーパーなどに浸して、嘔吐物の処理後の場所や、感染者が触れたドアノブや手すり、便座などを拭くと良いです。

もっと言うと、ノロウィルスは感染力が強いため、家族で共用する物や場所はすべて消毒するのが好ましいです。

例えば風呂場や、シーツ、衣類、調理器具、食器、フローリングやカーペットなどです。

ただし刺激が強すぎるため次亜塩素酸ナトリウムは手洗いには使えません。そしてゴム手袋などを装着しながら作業するようにしてください。

ノロウィルス感染者の衣類の洗濯には注意

嘔吐物や便などで汚れた衣類はノロウィルスの大きな感染源であり、そのまま他の衣類と一緒に洗濯してしまうとウィルスが付着してしまう恐れがあります。

マスクと手袋をし、軽く水洗いしてから次亜塩素酸ナトリウムが成分の塩素系消毒剤などで消毒すると良いでしょう。

200ppmで5分間、1000ppmで1分間浸透させると死滅させることができるようです。

ただ、衣類を漂白してしまう可能性もあるため使用には注意しましょう。

おわりに

ノロウィルスは、非常に感染力が強く、厄介なウィルスです。予防法と対策法を知っておき、万が一周り、もしくは自分が感染しても、対処法を知っておきましょう。

つらいものですが、水分補給をしっかりして対処していきましょう。

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